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デザインが色々ある欧州のスイッチプレート

欧州では様々なスイッチプレートがあります。デザインのバリエーションがあり、使ってみたくなる製品がたくさんあります。幾つかの製品を紹介します。

 

ドイツGIRA社のスイッチ

欧州にはシンプルでモダンなデザインのスイッチの製品は多くありますが、代表的な会社はドイツのGIRAです。製品のカテゴリースイッチだけでなく、ホームオートメーション機材などコントロール製品まで幅広く展開しています。E3シリーズはシンプルなフォルムに多彩な色とテクスチャーのバリエーションがある製品シリーズです。

 

トルコのMAKEL社のスイッチ

1977年創業のトルコイスタンブールにある、MAKELの製品はザインはシンプルですが、素材のバリエーションが豊富です。写真の製品の素材は、樹脂、ガラス、木、金属です。

 

 

ロシアBIRONI社のスイッチ

モダンなデザインもあれば、一方レトロなデザインもあります。ロシアのモスクワのスイッチメーカーBIRONIは材質が磁気のロータリースイッチをラインナップしています。主に直付け型ですが、壁埋込のモデルもあります。写真は磁気バリエーションです。側面に書かれた図柄がレトロ感を醸し出しています。

 

海外製品が入って来ない理由

日本の生活や設備に合った国内メーカーが主流になるのは当然ですが、特徴に富んだ欧州の製品がもう少し入ってきても良いかと思います。なぜ、全くといっても普及しないのでしょうか。色々な方に話しを聞いてみると幾つかの理由はあるようです。

 

日欧のスイッチボックスの規格違い

スイッチなどの部品を壁に取り付ける場合は、壁の中にとりつける為のネジ穴や結線スペースとしてのスイッチボックスが埋め込まれます。日本の標準はは約60mm×約100mmの縦長サイズです。欧州の場合は約70mm角になります。通常の工事ならば、特に指定しないかぎり、電気工事側の判断で日本仕様のスイッチボックスで施工します。欧州のスイッチ製品を使う場合は、前もって指示する必要があります。

 

製品のPSE取得が必要

日本の電機製品には電気用品安全法でPSEの表示が義務づけられています。PSEには二種類あり、メーカー側の自主検査で表示できるPSE[○にPSE表示]と、メーカー側検査に加え、第三者機関での検査が必要となる特定電気用品[◇にPSE表示]があります。第三者機関での検査は数十万程度かかります。スイッチ類は特定電気用品になりますので、国内で販売する場合は輸入業者が、管理とコストを負担することになります。

 

スイッチプレートが進化する

国内のスイッチは大手が独占しており、その規格や流通が一般化しており、それ範疇以外で施工するとなると思ったより面倒なのかもしれません。今後はスイッチは単なる照明をON/OFFするボタンでなく、ホームオートメーションの端末のなっていくと予想します。これからは、デザインのみならず機能などより注目される設備です。次は「ネットワーク端末としてのスイッチプレート」の記事を寄稿予定です。

writer:馬場美次